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症例紹介

かぜの後の諸症状

【症例83】 63歳、 女性
身長158cm、体重62㎏、がっちり型

症例キーワード: かぜ

主訴

 風邪をひき、市販の総合感冒薬を服用。主たる症状は取れたものの1週間ほどたつが鼻炎と咳が取れない。鼻炎症状は鼻水(黄濁涕)、鼻閉。咳はコンコンという咳声で一度出るとなかなか止まらず、黄粘痰を伴う。
鼻炎に伴う顔ののぼせ感あり。悪寒・発熱(−)、自然発汗(−)。

経過・結果

【第1診】

このように風邪で総合感冒薬を服用の後、鼻炎の症状だけが残った場合、葛根湯加辛夷川芎がよく効く。鼻の黄濁涕、咳の黄粘痰から排膿散及湯、さらに咳に対応するため半夏厚朴湯を配合する。

処方1葛根湯加辛夷川芎(エキス散)6/9g+排膿散及湯(エキス散)5/7.5g+半夏厚朴湯(エキス散)4/6g 分3×3日分

【第2診】

他の要件で3日後来局。処方1を服用後30分ほどで鼻閉が通り、2~3回鼻をかんだのち鼻炎は消失。咳も翌日から出ていない、3日分服用で完治したとのこと。

 

考察

 総合感冒薬は力ずくで風邪症状を抑え込むためであろうか、このような「なおりぞこない」の症状を引きずることも多く見受けられる。新薬治療は漢方治療の治癒転機とは異なる過程をたどるためと思われる。このような「新薬治療のなおりぞこない」は太陽病のまま病態が残存し、その結果葛根湯がよく効くのではないかと考えているが、どうであろう。鼻閉には辛夷川芎を加え、黄濁涕には桔梗が必要と考え排膿散及湯を併用。咳は痙咳なので、半夏厚朴湯か麻杏甘石湯か迷ったが、「汗出而・・・」がないので半夏厚朴湯を用いることにした。

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