感染性胃腸炎
【症例95】 14歳、 男性
14歳、体形普通
症例キーワード: 感染性胃腸炎
主訴
感染性胃腸炎
3日前から発熱、嘔吐(水様、多量、頻回)、腹痛・下利(水様、頻回)。現在は発熱と嘔吐はなくなったが下利(1日7~8回)と腹痛、さらに食欲不振・全身倦怠とが顕著。病院に行ったところ感染性腸炎と診断。ビオフェルミンが出て安静にするようにとのことだった。
全身症状
経過・結果
【第1診】 感染性胃腸炎の治療には藿香正気散を基本に、水様下利にはこれに五苓散を合わせて用いている。 処方1)藿香正気散9.0/9.0g+五苓散6.0/6.0g 分3 3日分 【第2診】 著効あり。服用24時間後にはほとんどの症状が消失。服用翌々日には元気に登校できた。 |
考察
全くの病名漢方ではあるが、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎には藿香正気散が奏功する。さらに嘔吐(水逆)・下利型には五苓散を、腹痛型には桂枝加芍薬湯を、嘔吐型には半夏厚朴湯をそれぞれ合わせて用いるようにしている。初期、中期を問わずに対応できる。