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症例紹介

産後のひどい疲れ

【症例82】 41歳、 女性
身長153cm、体重51㎏

症例キーワード: 疲労倦怠

主訴

産後のひどい疲れ。
出産後1年半になるが産後以来の肉体疲労・精神疲労がなかなかとれない。朝起きるのが一番きつい。日中も、特に昼食後は眠くなり毎日昼寝を1~2時間ほどするのが日課。また風邪をひきやすく、のどが痛くなりやすい。養命酒や葉酸を服用しているが効いているかわからない。血圧120~67。

全身症状
寒熱 冷え性。冬はレッグウォーマーを常時使用している。
二便 大便:2~3日/行、ストレスで下利することがある。
   小便:5~6行~/日。
小便:5~6/日
飲食 平。
全身 疲労(++)、容易感冒(咽痛)
胸腹 胃痛・胸やけ、時にあり
浮腫 なし。
睡眠 良好。
心神 親の介護で忙しく精神的にもゆとりがない。
平。
月経 周期(28~30日)、経期(7日間)、経痛(下腹部に軽微)。
萎黄、唇は赤紫色。
舌質淡・胖大・赤紫

経過・結果

【第1診】

産後の諸症状にはすべて芎帰調血飲第一加減を基本に用いている。この例の場合、気虚の程度が強いので補中益気湯を併用して用いることにした。

処方1芎帰調血飲第一加減(エキス散)5.0/7.5g+補中益気湯(エキス散)8/12g 分2×14日分

【第2診】

だるさ(↓)、昼間の眠気(↓)。なんとなくやる気が出てきている。表情にも目力を感じる。

処方1) do. ×14日分

【第3診】

非常に良い。二人目がほしいとのこと。この処方のままで十分行ける可能性があるので、継続服用を指導。現在も服用中。

処方1) do. ×28日分

 

考察

芎帰調血飲第一加減は産後の諸症状の治療・予防に用いる。「産後」とは産後1~2年の短い期間のように考えがちであるが、実はそうでなく産後5~10年、さら極端に言えば出産したら死ぬまで「産後」である。産後の諸症状は婦人病のみならず、精神神経症、アレルギー、リウマチ等の膠原病、など多岐にわたる。この症例のように倦怠感を主症状とする場合には経験則として補中益気湯を合方して用いている、芎帰調血飲第一加減と補中益気湯との相性は頗るよい。まさに鬼に金棒といったところか。「取り立てて原因の見つからない二人目不妊」にも上記合方をしばしば用いて結果を残している。

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