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症例紹介

マイコプラズマ肺炎後の発熱と吐き気

【症例21】 15歳、 男性
身長172センチ、体重50キロ。H24/3/11来局。

症例キーワード: 嘔吐発熱

主訴

 1月4日マイコプラズマ肺炎を発症。
発熱・咳嗽など近医にて治療。しかし、その後37℃前後の発熱と吐き気とを発症。ナウゼリンを4週間投与され服用した無効。病院にて再度検査したところ菌は既になく、よって自律神経失調由来の症状であろうとのこと。発熱は、午後から夜にかけて起こり、だるさを伴う。吐き気は悪心のみで嘔吐することはない。ただ、その悪心のため固形物を食することができず、三食とも野菜ジュースを食事代わりに飲んでいる。

経過・結果

第1診

『傷寒論』の「傷寒五六日、嘔而発熱者、柴胡湯證具(傷寒五六日、嘔して発熱する者は、柴胡湯の證具はる)・太陽病下」あるいは「傷寒差已後、更発熱者小柴胡湯主之(傷寒差えて已後、更に発熱する者は小柴胡湯之を主る)・差後労復病」に相当するものと考え、3/11、

処方1)小柴胡湯、5日分投与。

小柴胡湯
柴胡5.0、黄芩3.0、半夏5.0、乾生姜1.0、人参2.0、大棗3.0、甘草2.0

第2診

3/18発熱はなくなったが吐き気かまだ残る。

処方2小柴胡湯+半夏厚朴湯、7日分投与

小柴胡湯+半夏厚朴湯(柴朴湯)
柴胡5.0、黄芩3.0、半夏6.0、乾生姜1.0、人参2.0、大棗3.0、甘草2.0、厚朴3.0、茯苓5.0、蘇葉2.0

第3診

 発熱・吐き気いずれもほぼ治癒。

考察

 何病によらず、吐き気と発熱とが同時にあったならば小柴胡湯をファーストチョイスに用いている。小児に多い。

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