手根管症候群

【症例18】 52歳、 女性
身長142cm、体重46kg。中肉中背。
主訴
四年ほど前から。日中、手作業(調理師で庖丁を使う)していると右手の親指・人差し指・中指・薬指がジンジンする痺れと痛み(特に人差し指と中指)で辛い。夜中3時ごろ痺れ・痛みで目が覚める。起床時は手指が腫れぼったく、握りこぶしが出来ない。親指の付け根部の筋萎縮はない。現在、整形外科で鎮痛剤を服用中であるが手術を勧められている。
全身症状
| 寒熱 | すこし下肢が冷える。 |
|---|---|
| 二便 | 大便1日1行、普通便 小便1日6~7行、色・量ともに平。 |
| 飲食 | 食欲・飲水ともに平。 |
| 月経 | 50歳で閉経。 |
| 面 | 面色萎黄、シミが多い。 |
| 舌 | 舌質微紅・瘀点あり、舌苔なし |
経過・結果
第1診ジンジンする痺れ・痛みと夜間悪化などから血瘀による手根管症候群と考え、活血化瘀・祛風止痛すべく 処方1)疎経活血湯を14日分投与。 疎経活血湯 |
第2診14日分服用後、夜中に痺れ・痛みで目覚めることはなくなった。全体的には50%の改善度という。 処方1)を更に14日分投与。 |
第3診手作業中の痛みが非常に軽くなり、80%くらいの改善度。そこで、その後も処方1)の服用を続け、都合約4ヶ月の服用の後、症状がほぼ消失したことを確認して廃薬。手術をせずにすんだと大変喜んでいただいた。印象に残る治療例である。 |
考察
手根管症候群は40~50代の女性で、特に手指を酷使する職業の人に多いようである。治療には疎経活血湯を単独あるいは他の駆瘀血薬と併用して用いることが多い。
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