繰り返す眼窩蜂窩織炎

【症例38】 45歳、 男性
身長165㎝、体重83㎏
主訴
基礎に慢性副鼻腔炎、扁桃腺肥大、鼻茸をもっている。過去に2回に眼窩蜂窩織炎で瞼が開かないほど腫れたことがある。今回も右眼窩部の圧痛・熱感・腫脹、眉毛のあたりの痛み、頭痛が起こり始め、病院受診し抗生剤と消炎剤とを服用中であるが、だんだんと悪化していくようである。
全身症状
| 寒熱 | 平素から微熱(37.2℃) |
|---|---|
| 二便 | 大便1日1行。ビールを多飲した翌日は下利する。 小便1日4~5行、夜間0行、短赤。 |
| 飲食 | 食欲(過多)、飲水(平)。ただし毎晩ビール・焼酎などたくさん飲んでいる。実は今回も薬を飲みつつもお酒をいつも通り毎晩飲んでいる。 |
| 全身 | 副鼻腔炎、扁桃炎で毎年に2~3回発熱する。 |
| 汗 | 熱いものを食べると全身から出る。 |
| 目・耳・鼻 | 目は常に充血している。 |
| 舌 | 舌質紅、舌苔:黄膩 |
| 嗜好 | 飲酒(++)、煙草(20本/日) |
| 体型 | 体格は大柄で筋肉質 |
経過・結果
第1診森一貫堂に言うところの臓毒(食毒)症と解毒症の重複した症例と思われる。処方1)防風通聖散+一貫堂竜胆瀉肝湯を用いる。またこの期間禁酒を指導。 処方1) 防風通聖散(エキス散)6.0g/9.0g+一貫堂竜胆瀉肝湯(エキス散)6.0g/9.0g 分2×14日分 |
第2診著効あり。翌日から化膿性の後鼻漏及び目やにが一度に出てきて、同時に痛み腫れが消失。その後も3日間排膿が続いた。5日目には蜂窩織炎のほぼすべての症状が消失。顔が当初より一回り小さくなった感じである。今後も慢性副鼻腔炎および扁桃炎の根本治療のために同処方の継続服用をすすめる。 |
考察
臓毒症及び解毒症の合併体質の典型と思われる。臓毒は食毒・梅毒・水毒とに分かれるが、この場合食毒に該当する。食毒とは多食多飲に起源をもつ熱性肥満体質。解毒症とは慢性炎症性化膿性体質。
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