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症例紹介

肺炎疑

【症例96】 73歳、 男性
身長160cm、体重60㎏、がっちり型

症例キーワード: かぜ咳・喘息肺炎疑

主訴

肺炎疑。
3日前よりカゼ。発熱(39°)、悪寒(−)、咳嗽(++)、喀痰(濃黄~緑)、胸痛(+)、食欲不振、口渇(−)、嘔気(−)、発汗(−)、舌苔白潤、舌質紅。過去に同様症状で肺炎になったことが数回ある。病院勧めるも「今病院に行けば必ず入院させられる。今、年末で仕事が忙しい。入院している場合ではない。漢方薬で何とかしてくれ」と。そこで処方1)柴陥湯7.5g分3、3日分を渡す。
3日後再度来局。少し食欲出てきたが、それ以外は変化なし、倦怠感(++)、胸痛(+~++)、発熱(39.5°)。再度病院を勧めるも拒否。「なんとかしてくれ」と。
「背入冷手方」を用いると「本人:気持ち良い感じ」「検者:ヌルヌル・ベトベトした感じの汗」を確認。舌白乾燥。

全身症状
寒熱 冷え性(−)
二便 大便:1日3行。下痢しやすく当薬局で半夏瀉心湯加味を服用中。
小便:1日7~8行   
飲食 食欲:平
飲水:平
全身 良好
浮腫 なし
睡眠 良好
心神 良好 
出やすい
73歳にしては血色良好(少し紅潮)

経過・結果

【第1診】

「背入冷手法」・・・ある漢方勉強会で教えていただいたものである。患者さんの背中に冷たくした検者の手を差し入れてその反応と皮膚の状態を見るものである。患者が冷たい手を冷たくぞくぞく感じるようであれば「風寒」、逆に気持ちよく感じるようであれば「風熱」。またの皮膚が乾燥していたら「表実」、汗が出ていたら「有汗、自汗」と判断するもの。ちなみに「背入冷手方」とは私がごくごく勝手に命名したものである、念のため。

この判断方法から「風熱・有汗」と判断し「汗出でて喘するもの」で麻杏甘石湯。また、胸痛・発熱・白苔を少陽病と判断し小柴胡湯。両者を併用する。

処方2)小柴胡湯7.5/7.5g+麻杏甘石湯6/6g 分3  7日分

【第2診】

5日目にしてようやく解熱し咳もおさまる。さらに7日分服用してもらう。

処方2)do. 分3 7日分

 

考察

「背入冷手法」は急性外感病の寒熱・虚実の鑑別に非常に便利である。本人の感覚を判断基準にする、いかにも漢方らしい判断方法である。もし、ぞくぞくするようであれば「悪風」と判断し麻黄湯(無汗)、葛根湯(無汗)、桂枝湯(自汗)が適用となる。逆に気持ちよいようであれば「風熱」と判断し銀翹散、麻杏甘石湯である。汗においては、「ベトベト・ヌルヌル」といったように熱を含んだ汗は麻杏甘石湯、「サラサラ」していたら「表虚自汗」の桂枝湯群。実際には桂枝湯型の風邪は少ないように感じている。
今回の場合、発熱・胸痛を伴う強い咳嗽などから肺炎を起こしていたのではないか。肺炎のような実質臓器の急性炎症には小柴胡湯を基本に用いている。「胸痛を伴う激しい咳」を胸脇苦満の亜形と捉えている。

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