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症例紹介

橋本病に伴うむくみ

【症例109】 53歳、 女性
身長154cm、体重59㎏。肥満型。子供2人。

症例キーワード: 橋本病

主訴

橋本病に伴うむくみ。
 病院にてチラージン75mg服用中。
 顔と下肢のむくみ。顔はパンパンにむくんでいる。下肢もパンパンにむくんでいて、押しても固い。夕方になると更にむくみ、翌朝には少し減る。特に顔がむくんでいるのがつらい。
<病歴>
盲腸手術(16歳)
子宮筋腫で子宮摘出(38歳)
尿路結石×2回
腎盂腎炎

全身症状
寒熱 下肢冷(−)、冷えのぼせ(−)
二便 大便:1行/日。
小便:5~6/日、量平。
飲食 食欲:平。
飲水:平。
全身 倦怠無力(+)、容易感冒(−)。
睡眠 良好
心神 良好
頭痛(+)
月経 38歳で子宮筋腫にて子宮全摘出。
舌質紅、舌苔無。
皮膚 皮膚は暗黄色でガサガサしていて、顔はシミが多い。皮下出血(+)、下肢静脈瘤(+)

経過・結果

【第1診】

 症例42と同様に橋本病は血瘀と考え芎帰調血飲第一加減加地竜を用いることにする。

処方1芎帰調血飲第一加減(エキス散)4.0/7.5g+地竜(エキス散)1.0g 分2×14日分

【第2診】

 顔が細くなったような気がする。下肢むくみが軟らかくなった。

処方1 do. 分2×14日分

【第34診】

 体重58㎏(−1㎏)。顔・下肢は明らかにむくみが抜けている。体が軽い。

処方1 do. 分2×14日分

【第5診~】

 体重56.4(−2.6㎏)。

血液検査の結果は以下の通り。

服用前 ⇒処方1)服用7週間後

TSH(0.54~4.54):4.87 ⇒2.98

 T3(2.1~4.2)  :2.6 ⇒2.8

 T4(0.97~1.72) :1.16 ⇒1.27

数値はT3、T4は微増、TSHは基準値内に降下。今後も継続服用を指導。

 

考察

橋本病のむくみは通常の利水薬では改善できない。また、芎帰調血飲第一加減に直接的利水作用はない。では、なぜ本案ではむくみを改善できたのか?それについて、仮説の域を出るものではないが、以下のごとく考えているがどうであろう。「芎帰調血飲第一加減加地竜は橋本病の病態の本質である免疫異常を改善し、結果甲状腺機能を回復せしめ浮腫並び数値を改善に導くことが出来る。」


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    <病歴>
    盲腸手術
    子宮内膜症
    五十肩
     <併用薬>
    ロキソニン(頭痛...もっと見る

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