月に2~3回程度の片頭痛

【症例57】 41歳、 女性
独身。身長162㎝、体重79㎏
症例キーワード: 02.婦人科03.精神・神経科10.循環器科頭痛
主訴
高校入学したころから発症。閃輝暗点は伴わない。発作は月に2~3回程度。発作時は音・光・臭いに過敏になり、ひどい場合は嘔吐する。イブやバファリンを使用し何とかしのいでいるが、服用のタイミングを失すると無効。発作の誘因は、肉体疲労時、月経前、天気が崩れる前、寝すぎたとき、など。
全身症状
| 寒熱 | 冷え症ではない |
|---|---|
| 二便 | 大便:3~4日/行(下剤使用している) 小便:1日10行 |
| 飲食 | 平 |
| 全身 | とても元気 |
| 胸腹 | 胃腸は頑健 |
| 浮腫 | 夕方下肢に少し |
| 睡眠 | 良好 |
| 月経 | 周期(30日)、経期(5日間)、経痛(++、鎮痛剤使用)、経血(暗紅色、少)、血塊(20~30ミリほどのものが数個) |
| 面 | 暗赤色 |
| 舌 | 舌質微紅、舌苔微白 |
| 皮膚 | アザができやすい |
| 四肢 | 肩こり強い |
経過・結果
第1診基本に子宮の血瘀があり、これが便秘を形成し、さらに上衝して片頭痛に至ったものと判断。そこで桃核承気湯を用いる。 処方1)桃核承気湯(エキス錠剤)×適量 ★服用量は自身で調節してもらう。適量は、服用した結果、「毎日、1~2回、普通~やや軟便で便通がある量」をいう。便秘の調節には錠剤が便利である。 |
第2診便通は良好。現在、服用開始約30日になるが片頭痛発作は寝すぎたときの一回のみ。それも今までよりも軽くてすんだ。 処方2)do.×適量 |
第3診~服用開始3か月ほどになるが片頭痛は全く起こらない。現在も服用継続中。 |
考察
成書には片頭痛の漢方治療として呉茱萸湯が頻繁に登場するが、私自身の経験では呉茱萸湯を使う機会はほとんどなく、桃核承気湯、血府逐瘀湯のいずれかあるはこの合方を用いることが最も多かった。前者は血瘀と便秘と上衝の強いもの、後者は「血瘀と気滞の結合したもの」あるいは「血瘀と柴胡体質の結合したもの」に用いている。
類似する症例
-
【症例107】 31歳、 女性
夜勤明けの吐き気。
看護師をしている。夜勤が終わる(午前4時ごろ)と疲れと緊張から解放されたせいか吐き気が起こり10回前後えずいてしまう。食事のタイミング・内容とは関係ない。発症後は半日食事ができない。嘔吐はない。夜勤は1~2回/週で、そのたびにこれらの症状が必ず起こる。本人曰く「夜勤が怖い」と。発症してから3年ほど経過している。体重の減少はない。病院にて検査したが器質異常はない。...もっと見る -
【症例123】 28歳、 男性
痙性斜頸。
頭部が左後方に、間歇的に、ねじれるように、引っ張られるように屈曲し、1~2秒ほどで元の位置に戻る。これを10秒おきくらいにずっと繰り返している。痛みはわずかにある程度。発症は約3か月前、原因は職場の心理的ストレスであることは間違いないとのこと。発症直後に病院へ行き、「ボトックス注射+アーテン内服」の治療を受けるも現在のところ効果はほとんど表れていない。現在休職中。斜頸その...もっと見る




