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症例紹介

膀胱炎様症状

【症例78】 60歳、 女性
身長156㎝、体重55㎏、既婚。子供二人。

症例キーワード: 膀胱炎

主訴

膀胱炎様症状。10数年来。症状は頻尿、尿意急迫、排尿痛、残尿感、下腹部不快痛で、特に夜間に起こりやすく、このときは下腹部不快痛のため朝まで眠れないこともある。疲れたときや屋外で作業したとき、夏・秋・冬に好発。また発症時は不思議と生あくびが連発する。強い症状は月に一回くらいの発症頻度であるが残尿感と尿意急迫は平素から多少ある。病院で検査しても尿中の細菌・出血は確認されない。
<病歴>
自律神経失調による動悸、外痔核(手術)

全身症状
寒熱 冷え症(足先)
二便 大便1日1行。
小便1日10~行、夜間2行、色・量ともに平。
飲食 食欲(平)、飲水(平)
全身 良好
胸腹 ストレス性の胃痛をおこしやすい
浮腫 なし
睡眠 平素より不眠傾向
心神 どちらかというと神経質
肌着に汗じみが付きやすい
以前は扁桃腺が腫れやすかった
目・耳・鼻 良好
月経 婦人科の器質病変歴はない
面色褐色
舌質平、舌苔白
嗜好 飲酒(なし)、煙草(なし)
皮膚 褐色で乾燥した感じ、手指(甲側)・首甲に圧痛を伴う出血斑ができやすい。
体型 中肉
血圧 130-70、貧血なし

経過・結果

第1診

気淋と判断。基本処方は四逆散合猪苓湯。ただし、発症から10年以上経過していること、夜間に好発すること、出血班などから血瘀が介在していると考え四逆散を血府逐瘀湯に変更、つまり血府逐瘀湯合猪苓湯とする。

処方1)血府逐瘀湯合猪苓湯 14日分

第2診

排尿回数に変化ないものの残尿感・尿意急迫は軽減。特に夜間排尿後が楽になった。その他強い症状は起こっていない。

処方1) do. 14日分

第3診

良好

処方1) do.  14日分

第4診

症状ほぼ改善。10年来の症状が一ヵ月半でこんなによくなるとはと、とても喜んでいただいた。

考察

気淋に限らず神経性と思われる病変には四逆散を好んで用いている。これが陳旧性・難治性・血瘀症状がみられる場合にはこれを血府逐瘀湯とする。

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