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症例紹介

月経痛・頭痛・ニキビ

【症例43】 22歳、 女性
身長163㎝、体重45㎏

症例キーワード: ニキビ・肌荒れ月経頭痛・肩こり

主訴

月経痛。
毎月あり、その都度鎮痛剤を服用している。
また、鉄欠乏性貧血あり、このため坂道などで気短がある。

全身症状
寒熱 下肢冷え症。冷えのぼせ(+)
二便 大便1日1行。
小便1日10行、夜間0行、色(清)・量(少)。
飲食 食欲(平)、飲水(平)
全身 疲れやすい
浮腫 下肢(+)、顔面も浮腫状
心神
頭痛あり(両側のコメカミ・ズキンズキン)月経前に顕著。起立性眩暈
月経 周期(25日)、経期(7日間)、経痛(下腹・腰・頭)、経血(色(平)量(平))、血塊(多い)
青白い
舌質淡・嫩、舌苔微白・潤。舌辺に瘀点あり。
嗜好 飲酒(機会飲酒)、煙草(-)。
皮膚 ニキビ。アザができやすい。
体型 やせ形。肌肉松軟。
血圧 114-75

経過・結果

第1診

処方1)桂枝茯苓丸(エキス散)3.0/6.0+当帰芍薬散(エキス散)4.5/9.0g 分2×14日分

第2診

月経はまだ来ていない。ニキビの赤みが改善し新生も減少し、頭痛もなくなった。更に下肢・顔面の浮腫も軽減。おおむね良好と判断。

処方1) do.×14日分

第3診

25日目に月経あり。経痛50%くらいに軽減。鎮痛剤の使用量も半分以下。経血に40㎜×3コの血塊を交えた。経血量増加。頭痛・肩こりなどは依然調子よいが、月経前にニキビが悪化。今はとにかくこのニキビもよくしてほしいという。経前の乳房脹痛あり。

処方2)桂枝茯苓丸(エキス散)3.0/6.0+当帰芍薬散(エキス散)4.5/9.0+小柴胡湯(エキス散)3.0/7.5g 分2×14日分

第4診

ニキビ・頭痛・むくみ良好

処方2) do.×14日分

第5診

漢方服用してから2回目の月経。月経痛はほとんどない。月経前のニキビの悪化半分ほどにとどまる。

第6診

治療目標の月経痛・頭痛は処方2)でほぼ良好。ニキビも良くなったととても喜んでくれている。都合4か月服用し、漸減ののち廃薬。

考察

血瘀による経痛及び血瘀上衝による頭痛と考え、桂枝配合の駆瘀血剤の中から桂枝茯苓丸を選択した。更に浮腫・尿不利・気短・肌肉松軟などから痰飲も併存するものと考え当帰芍薬散を合方した。成書には桂枝茯苓丸と当帰芍薬散とでは、用いる対象者が全く異なるタイプであるような記述も見られるが、実際には今回の場合のごとく併存することもしばしば経験している。
ニキビの経前悪化と経前乳脹は「熱入血室」の亜型と考え小柴胡湯を用いた。

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