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症例紹介

ゲップ・オナラ及び左脇腹の痛み、食後のグルグル音

【症例63】 46歳、 女性
身長157㎝、体重48kg。子供2人

症例キーワード: 下痢便秘腹痛

主訴

ゲップ・オナラ及び左脇腹の痛み、食後のグルグル音。ゲップ・オナラは無臭で、頻回、出ないと逆に胃部・下腹部の膨満感を生じる。左脇腹の痛みは、あったりなかったりで、張った感じの痛みで、前かがみになるのがつらい。午前よりも午後の方が強く出る。発症は6年ほど前。毎年5・6月ごろ、年末、2・3月ごろの年三回起こり、時期が来ると自然に消失する。仕事の多忙な時期と一致するかもしれないとのこと。病院の検査では器質異常はなし。ビオフェルミンが出ているがその効果は不明。

全身症状
寒熱 冷え症(冬は靴下寝)、冷えのぼせ(-)
二便 大便:1日1行、ただし、下痢したり便秘したりと一定しないことも多い。
小便:1日7~8行
飲食
全身 倦怠感(少し)
胸腹 平素より胃もたれなどあり(昔、慢性胃炎と診断されたことあり)
浮腫 下肢に少し
睡眠 不眠の傾向(心配性で些細なことが気になると眠れず)
心神
頭痛(肩こり由来)
月経 閉経前なのか周期不定。経痛(+)
面色暗帯紫
舌質微紅、舌苔無

経過・結果

第1診

呑気症(空気嚥下症)・脾湾曲症候群か。肝気鬱結と判断。

処方1)四逆散(エキス散)2/6g+半夏厚朴湯4/6g 分3×7日分

第2診

無効。そこで増量することにする。

処方2)四逆散4/6g+半夏厚朴湯6/6g 分3×7日分

第3診

体感として70%くらい残。

処方2) do.×7日分

第4診

左脇腹の痛み消失。ゲップ、ガスは50%残。

処方2)do.×14日分

第5診

体感として30%残。ただこれくらいなら全然気にならない。非常に気分がよい。

処方2) do.×14日分 漸減ののち廃薬

考察

処方1)と処方2)とではその服用量が異なるだけである。処方1)で効果が全くなく、処方1)を増量した処方2)にしてはじめて効果が表れた。無効の場合、ややもするとすぐ「転方」を考えてしまうが、「増量」という選択肢も大切であることを実感させられた症例である。

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