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症例紹介

二人目不妊 3回目の体外受精の予定 その前に着床環境を整えたい

【症例139】 40歳、 女性
身長159㎝、体重49㎏

症例キーワード: 不妊

主訴

二人目不妊。
すでに2回体外受精を行っているが結果が出ていない。漢方薬で妊娠環境を整えてから3回目に臨みたいと来局。
卵子はすでに来卵済み(グレードは良好)。体外受精は2か月後。
子宮内膜は受精前で8~9mmほど。高プロラクチン血症、クラミジアの履歴あり。基礎体温は二相に分離していて自然排卵あり。低温期は36.5℃前後、高温期は36.7℃以上×10日以上あり。

全身症状
寒熱 冷え性はなく、かえって手掌・足心はほてる。
二便 大便:2~3日/行
小便:7~8行/日、尿黄の傾向あり
飲食 食欲:平
飲水:平
全身 疲労倦怠(-)
浮腫 なし
睡眠 良好
心神 良好
普通
頭痛なし
月経 月経周期(28~32日)、期間(5~6日間)、経血(出産後減少したように感じる)、血塊(出産後から多い)、経痛(下腹部・出産後から・鎮痛剤使用)
舌質紅、裂紋あり、舌苔微白。
皮膚 皮膚は黄褐色で皮下脂肪は少ない。
四肢 平素より腰が弱く、ぎっくり腰を繰り返している。

経過・結果

【第1、2診】

二人目不妊の基本として血瘀を考え芎帰調血飲第一加減を基本に用いる。出産後の経痛・血塊は血瘀によるものであろう。また、手掌足心煩熱・尿黄・舌・皮膚の状態から陰虚体質の存在が考えられ、さらに腰痛頻発から腎陰虚とし知柏地黄丸を併用することにする。

処方1)芎帰調血飲第一加減(4.0/7.5g)+知柏地黄丸(3.5/10.5g)
   分2×14日分×2回

【第3、4診】

手足のほてりが落ち着いている。他は変化を感じない。

処方1) do. ×14日分×2回

【第5診】

3回目の体外受精、無事成功との連絡あり。

 

考察

血瘀と陰虚の複合型の不妊症例である。
血瘀は出産後から、陰虚はそれ以前から存在していたものと思われる。陰虚とは軽微な慢性脱水の体質のことで、その主たる症状として「ほてり」がある。更に陰虚の大切な臨床症状に「細菌感染しやすい」ことが挙げられる。
※一般に「反復性に細菌感染しやすい病理」として➀気虚②血瘀③陰虚④一貫堂解毒症体質の四つを想定している。
本案は、自然排卵あり・基礎体温良好・子宮内膜良好とこれといった大きな矛盾が見当たらない。しかし既に2回も体外受精に失敗している。二人目不妊と陰虚体質といった基本情報に基づいた処方構成で成功した。ここでは陰虚体質に注目したい。陰虚体質は上記のごとく細菌感染をおこしやすい。ひょっとしたら子宮の微細な細菌感染(軽微な慢性子宮内膜炎)を起こしていたのではないか?慢性子宮内膜炎の特徴の一つは「無症状のことが多い」ことにある。陰虚体質の慢性子宮感染には知柏地黄丸が奏功する。芎帰調血飲第一加減合知柏地黄丸が最終的に治療したものは微細な子宮内感染だったかもしれない。

不妊のあらまし

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    <併用薬>
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