過去2回流産している

【症例27】 30歳、 女性
身長149cm、体重45kg
症例キーワード: 01.不妊
主訴
過去2回流産している(6週目、2ヶ月目)。
基礎体温票は二層に分かれるものの高温期が短い。病院では「黄体機能不全」と診断。
全身症状
| 二便 | 大便:1日1行。やや固め 小便:1日6~7行 |
|---|---|
| 飲食 | 普通 |
| 全身 | 疲れやすい |
| 頭 | 肩こり・頭痛(+) |
| 胃腸 | 良好 |
| 月経 | 周期(26~38日)、経期(7~10日間)、月経痛(下腹・腰、激痛⇒鎮痛剤使用、血塊排出後軽減)、経血(色:平、量:平)、血塊(10㎜程度×5~6個)、初潮15歳 |
| 面 | 微赤紫 |
| 舌 | 舌苔微白、舌質:平 |
| 皮膚 | アザが出来やすい |
| 四肢 | 冷え性。冷えのぼせ(+) |
経過・結果
第1~10診原因として「冷え」と「血瘀」とが考えられる。そこで芎帰調血飲第一加減と五積散とを服用してもらうこととする。 処方1)芎帰調血飲第一加減(エキス散)5.0g/7.5g+五積散(エキス散)6.0g/9.0g 分2×14日分×10回 |
第11~20診処方1)を服用五ヵ月後、冷え性・下腹の月経痛は改善したが腰痛は変わらず。また経血が若い頃からすると少ないような気がするとも言う。高温期は依然として低くかつ短い。また初潮が15歳というのは遅いほうであろう。これらの症状は「腎虚」によるものと考え、これに対応すべく芎帰調血飲第一加減+五積散+八味地黄丸とする。 処方2)芎帰調血飲第一加減(エキス散)4.0g/7.5g+五積散(エキス散)4.5g/9.0g+八味地黄丸(エキス散)4.5g/9.0g 分2×14日分×10回 |
第21診処方2)を服用5ヵ月後、妊娠確定。漢方薬は直ちに安胎目的に処方3)芎帰膠艾湯(煎じ薬)に変更。また、しばらく病院でプロゲステロン注射併用することになった。3ヵ月後、漢方薬を処方4)当帰芍薬散+香蘇散+八味地黄丸(煎じ薬)に変更し妊娠中継続服用。⇒男児出産、2300g。 処方3)芎帰膠艾湯 当帰芍薬散+香蘇散+八味地黄丸 |
考察
「腎虚」とは、大雑把に言うと、先天的な発育能力・生殖能力の弱さをいう。
今回の不妊治療のポイントは黄体機能不全を漢方的にどう捉えるか、にある。黄体機能不全は漢方的には「冷え」「血瘀」「腎虚」等によるものと考えている。婦人科領域における腎虚の特徴的な症状として、黄体機能不全のほかに、無排卵・無月経、長期に渡る排卵促進剤の使用、習慣性流産、経血の減少、高齢(35歳以上)であること、初潮が遅いこと、月経時の腰痛、などが挙げられる。特に「初潮が遅いこと」は非常に臨床的意味が大きい。また、一般に腎虚の治療は長期間を要することが多く、年余にわたることも少なくない。
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<併用薬>
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二人目不妊 人工授精4回 体外受精2回 着床するが途中で流産
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二人目不妊。
第一子は現在6歳、自然妊娠・普通分娩。
基礎体温表:自然排卵あるものと思われる。
基礎体温表:なし
人工授精×4回、体外受精×2回。体外受精はいずれも着床するものの途中で流産。凍結卵子あと3個(クラスBB)あり。
器質病変(筋腫・内膜症)なし、甲状腺良好、貧血なし。
子宮内細菌叢:未検査
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