不妊

【症例170】 36歳、 女性
身長149㎝、体重48㎏。子供二人あり
症例キーワード: 01.不妊
主訴
三人目不妊
子供二人はいずれも自然妊娠・帝王切開、9歳、4歳。三人目ほしいがなかなかできず。基本方針として病院での不妊治療は行わない。
基礎情報
・子宮筋腫・子宮内膜症・多嚢胞性卵巣症候群などいずれもなし。
・子宮内膜の厚さ:未測定
・AMH:未測定
・甲状腺疾患:異常なし
・貧血:20代から貧血傾向あり。Hb:11.0(女性12~16)
・免疫病:なし
・子宮内フローラ:未測定
基礎体温:未測定
・月経
周期(28日)、経期(6日間)、月経痛(-)、不正出血・月経閉止(-)、
経血(量多、暗赤色)、血塊(多)、基礎体温
全身症状
| 寒熱 | 下肢冷(++)、冬季は厚手のレッグウォーマー着用。靴下寝。冷えのぼせ(++) |
|---|---|
| 二便 | 大便:3日1行、便硬。マグミット使用。 小便:1日6~7行、夜間0行。膀胱炎(過去に3回あり)。 |
| 飲食 | 食欲:平 飲水:平 |
| 全身 | 疲れやすく朝起きは苦手。車暈(+) |
| 浮腫 | 下肢に少し |
| 心神 | 坂道気短あり。 |
| 頭 | 緊張型頭痛あり。毎月、二三日間、月経前に好発(⇒鎮痛剤使用)。それ以外にも不定期に頭痛あり。 |
| 舌 | 舌質淡、舌苔微白 |
| 四肢 | 強い肩こりあり。定期的にマッサージに行く |
| 血圧 | 100-50 |
経過・結果
【第1、2診】
二人目不妊、三人目不妊は必ず産後血瘀が影響していると考え、基本処方に芎帰調血飲第一加減を用いる。同時に「便秘・下肢冷え性・頭痛・肩こり・冷えのぼせ」といった便秘由来の血瘀上衝が確認できる。これには桃核承気湯を用いる。また、貧血傾向があるが、これは経血過多由来と思われる。血瘀を駆逐すると改善あるかもしれないので対応は保留。また、36歳という年齢から、卵子の老化を考慮し亀鹿霊仙廣を用いる。
処方1)
芎帰調血飲第一加減4.0g/7.5g
桃核承気湯2.0g/6.0g
亀鹿霊仙廣 2包 各分2 ×14日×2回
【第3,4診】
大便毎日あり。頭痛・肩こりほぼ消失。下肢冷減少。月経ありて血塊減少。
処方1) do. ×14日分×2回
【第5診】
妊娠せり。安胎薬に変更
処方2)
当帰芍薬散4.5g/9.0g
補中益気湯4.0g/12.0g
香蘇散2.0g/6.0g 各2
考察
二か月でのスピード妊娠となった。
ポイント
・二人目・三人目不妊には産後血瘀を考慮し必ず芎帰調血飲第一加減を基本に用いる。
・35歳以上の不妊には卵子の老化を考慮し必ず亀鹿霊仙廣を用いる。
・不妊の原因を「ある種の不足(補剤使用)」だけで考えるのは誤りである。不足があればこれを補い、毒素があればこれを取り除く操作が必要である。
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